simple, basic,sophisticated.

使うたびに心潤う 美しい日用品。


>>> story
>>> how to use
>>> about my color
>>> profile


・・・story

 

手に入るものは増えた。
比べる幅も拡がった。
ものが溢れている世の中で、
私は何を選ぶのだろうか。

 

ちょっと背伸びして買った服や、特別な日のための装身具。
旅の思い出とともに持ち帰った雑貨。
世代を越えて誰かから受け継いだインテリア。

目に留まった瞬間から不思議な高揚感を感じ、
使うたびに、スッと背筋を伸ばしてくれるようなもの。
一つ一つ丁寧に、愛情をかけてつくられたもの。
何年経っても、手にした日のことを思い出しては、
愛しい気持ちになれるものたち。

服も靴も、香りや髪型、姿勢や声音も。
身に纏うもの全てがその人自身を形作ります。
日常の中に寄り添うものを、じっくり時間をかけて選ぶことは、
自分の根幹のような部分を作り上げることであり、
それを丁寧に使い、永く共に過ごすことは、
自分自身をも大切にすることなのだと思います。
私自身もそうでありたいし、
うつわもその一つのツールとして、
誰かの心を、少しでも潤すものになってほしいと願っています。

 

うつわは道具です。
食材を盛って、食べるために作られた道具。
だからこそ、まずは使いやすさを考え、
そして手に取るたびに心が潤うような
美しいものを作りたいと思っております。

デザインは極力シンプルに、作為が入り込みすぎない自然な美しさを。
日本で古くから大切にされてきたような、
凛とした、普遍的な美意識に寄り添ったものづくりをしたいと願いながら
日々の制作を続けています。

 

 


・・・how to use

作品のお取り扱いについて。

 

*食器、花器はすべて水漏れや染みを防止するための処理を施しております。
お買い上げいただいたその日から、そのままお使いいただけます。

*それでも、とくにマットな釉調のものなど、どうしても使ううちに色が入っていくものもあります。
経年変化を楽しみながら、末長くご愛用していただけたら幸いです。

*どうしても食品の色移りなどが気になる場合、市販の漂白剤をお試しください。
(私自身も自宅では一般的な漂白剤を使用しております。簡単にうつわの色が落ちることはないです。)

*洗い方は他の食器と同じようにスポンジなどでやさしく洗って頂ければ大丈夫です。
ただし、食洗機の使用はお控えください。

*電子レンジはお使いいただけますが、耐熱仕様ではありません。直火での使用はお控えください。

 

一点一点、すべて手作業にて制作をしております。

まずは使いやすさを考え、そして手に取るたびに心が潤うような美しいものを作りたいと思っております。

手に持ったときの馴染みかたや、釉薬による色や質感の出かたは一つ一つ異なると思います。

少し歪んでいたり、濃淡が大きく表れていたりするものもありますが、
風合い程度であると思える作品のみを販売しております。

 

時間をかけて、愛情をかけて生み出した作品たちが、誰かの生活の一部になるだなんて、
とても光栄で、嬉しいことです。
奇跡みたいなことだなあと、いつも思っています。

見つけてくださりありがとう。
出会ってくださりありがとう。
手にとってくださりありがとう。
できることならばお一人お一人と直接お話して感謝を伝えたいくらいなのですが、
そういうわけにもいかないので、
安心して少しでも長くお使いいただけるよう、このような文章を書きました。

 

何かお気づきの点やお困りの点がございましたら遠慮なく、お問い合わせページからご連絡くださいませ。

できる限り一緒に解決策を考えたいと思います。

私の作品を手にとってくださったあなたの生活が、
今までよりちょっとだけ潤うものになりますよう願っております。

 

 


・・・about my color

陶芸の釉薬のこと。

 

陶芸は、焼き締めた粘土の上に
釉薬(ゆうやく)と呼ばれる、表面をコーティングする薬をかけて、
もう一度高温で焼くことで色が生まれます。

釉薬の元になるのは、古くから大地にある石や鉱物、金属などです。
ベースになるものや、熔かすもの、発色させるもの。
その組み合わせを少しずつ変えることで、
無限ともいえる色のバリエーションが生まれるのです。

陶芸の中で、私がいちばん好きな部分です。

目に見える色味はもちろん、
つるつるしていたり、透明感があったり、
マットなかんじだったり、濁っていたり。
そうした質感も、多くは釉薬によって決まります。
(もちろんそれ以前にどんな土を使うかが関係していたり、
釉薬をかけずに焼く技法もあるのですが、細かい話は置いておいて。)

私の作品は、そうした釉薬によって生まれる陶器ならではの質感を
大切にしたいと考えております。
だからこそかたちはなるべくシンプルに。
削ぎ落とされた美しさを持ってほしいと思いながら制作しています。

とはいえ最後は窯にいれて焼くので、
完璧に色をコントロールすることはできません。
窯を開けてみて「なんじゃこりゃ」ということもしばしばです。
(笑、、えないときもあります。)

でもきっとその「コントロールできない面白さ」こそが
私が陶芸に惹きつけられた魅力であり、
この先も探求しつづける楽しさであると思っています。

一つ一つ表情の異なるうつわの中から、
自分だけのお気に入りを見つけていただけたら嬉しいです。

 

 


・・・profile

 

narumiyashiro

埼玉県出身。
2014年に会社を退職し陶芸を始める。
2018年に独立後、2020年より東京・世田谷にアトリエを移し、活動中。